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個別記事: 2015年10月03日

施設従事者等による虐待について

最近、高齢者・障害者を問わず「施設従事者等による虐待」の記事を多く見かけます。この間だけでも「利用者の首を絞めた(大阪)」「介護職が届出なしに医療行為(大阪)」「ナースコールを利用者の届かない所に置く(京都)」等・・・

この記事は本当に残念です。利用者の権利を守り、なによりも「その人らしい生活を支える」ことを根底にして従事する介護職員。決っして良い賃金・労働条件とはいいきれない業界の中でもほとんどの職員は、日々努力し、仕事に取り組んでいます。

しかし、この間連日のように報道される記事を読むと「介護職員のストレス」とか「施設運営に不満があった」等法人・施設がもう一度、足元を見直す必要があることを感じざるを得ません。もちろん、義虐待をした介護職員の意識や資質の問題が大きいことも否定はできません。「虐待は人権侵害の最たるもの」であり、絶対に許されるものではありません。虐待を起こさないように日常的な法人・施設の取組みが求められることは言うまでもありません。例えば、困難な介護をする方も多くあります。(重度認知症の方や強度行動障害の方への対応等)

現場では、介護の工夫や対応を研修や議論を行い、チームとして対応方針を決定し、実践を行い検証することを常に繰り返されています。対応に非常に困難な事案も多くあるだけに現場の努力には頭が下がる思いがします。しかし、これを支える法人・施設等が人権意識が低下していたり虐待に対する感度が低下していくと困難を抱える現場が多いだけに、職員の人権に対しての感度が低下していくことが予測されます。「その程度なら許されるだろう」として、利用者に暴言を吐いたり、乱暴な取り扱いをする・・・この行為の蓄積が、本来、現場が自ら実践を振り返り、検証していくことができなくなり、結果的に「不適切なケア」を行っていく風土が日常的になる危険性を孕んでいます。

「虐待はいつでもどこでも起こる」危険性があることを改めて考えていきたい。虐待や不適切なケアを行った介護職員一人だけの問題ではなく、虐待を起きた時こそ法人・施設の姿勢が問われると言えます。虐待を起こさないことを前提に日々取り組むことは前提ですが、それでも起こりうる虐待に対して、真摯に向き合い、改善に向けて取り組む姿勢を大切にしたいと強く思います。

この間の報道で、法人・施設はもちろん、現場の介護職員が極度に萎縮したりせずにやりがいを持ち実践を積み重ねていただきたいことを強く願います。そしてなにより、国の介護等にかかる報酬の引き上げや賃金・労働条件の改善の取組みの強化を強く望みたいと思います。

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