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個別記事: 2021年05月16日

神奈川障害者施設で身体拘束、障害者虐待と認定。身体拘束と判断されない手続きとは。

京都新聞(5月15日付け)によると、5月14日、神奈川県立知的障害者施設「中井やまゆり園」で、入居をしている男女の2名の居室を、夜間を含めて1日8時間以上施錠する行為が発覚し、身体拘束が行われていたとして「障害者虐待」と認定をしました。施設長は、「安全確保をするためにやむを得ないと思ったが認識が甘かった。」と謝罪をしました。

施錠をしていた居室の利用者には、強度行動障害があり、職員の指示が入らず安全の確保ができないとして施錠をしていた模様。

新聞報道では、日常の支援の状況や対応はわかりませんが、基本、身体拘束は禁止です。障害者虐待防止法では、身体拘束は身体的虐待であると明記がなされており、今回も虐待と認定されたもの。障害者虐待防止法では、利用者が利用するサービスを決定(支給決定)した市町村が虐待の有無を判断することになります。

身体拘束は禁止ですが、身体拘束をしないと、

「切迫性」・・生命・身体に重大な危機が迫る状況にあること

「非代替性」・・他に代替する方法を検討すること

「一時性」・・もし、身体拘束を行う状況になってもあくまでも一時的であること

この3要素を組織管理者を交えた会議で検討した上で、身体拘束がどうしても必要

であることを組織的に確認すること。その上で議論をした内容を記録に残したうえで

利用者や利用者家族に説明し、書面において同意を得て残すこと。

そして個別支援計画に身体拘束をいつ・どこで・どのような身体拘束を行うのかを明記すること。そして、身体拘束をした記録も残すこと等・・・が求められています。

(注意:実際の判断においては、市町村等の判断であるため多少の差異があります。)この手続きがすべて適切に対応がなされていない場合には、身体拘束と判断されます。残念ながら、この手続きを適切に踏んでいない事例が京都府内でも見受けられます。そして身体拘束と判断され、身体的虐待と認定されています。

現場においては、職員が対応が厳しい利用者への対応に苦労している状況もよく聞くところです。ある意味、対応に検討に検討を重ね、かつ対応も丁寧にしていたとしても身体拘束をしないと対応ができないことはあるかもしれません。しかし、身体拘束ゼロを目指して取り組む必要があるだけに、3要素の検討を組織的に検討をし職員の努力と資質向上を心から期待したいと思います。(今)

 

 

 

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