愛知県の認知症の男性が電車にはねられて死亡した事故で、JR東海が電車の遅延などの損害賠償を男性の家族に求めた裁判の名古屋高裁の判決が出ました。判決では、妻(当時85歳)に監督責任があるとして約360万円の賠償支払いを命じました。
事故にあった男性が自宅から外出したのは、家族が数分間、目を離したときでした。このことを「家族の不注意」と責任を問われたのでした。この判決には認知症患者をもつ家族らに大きな衝撃を与えています。
徘徊する認知症高齢者の介護は、家族にとり肉体的身体的に本当に大きな負担となっているのが現実です。ましてやこの事故のように「老老介護」においてはより深刻となります。近所の目や地域の関わりも拒否して孤立を深めている状況も多くあるのが現実です。家族にこれ以上責任を押し付けるのはますます介護者を孤立化させてしまうことにつながりかねません。
認知症の高齢者やその家族が孤立せず、地域で安心して生活ができること。このことこそ「地域包括ケアシステム」として地域・行政が一体的に進めるべきではないでしょうか。
先日、NHKの報道で徘徊による行方不明者が全国で9千人を超える人がいることが報道されています。また認知症患者が鉄道事故で命を落としている現実もあります。高齢者が安心して生活ができること。当たり前の生活が過ごせる対策を立てることが求められていると強く考えさせられた判決でした。みなさんはどう考えられますか?


